中小企業診断士

【独学受験・中小企業診断士】企業経営理論2 ドメイン

こんにちは、Kennyです!本日は1科目目の「企業経営理論」の2回目です。
今日のテーマは「企業戦略(成長戦略)」です。

1回目は【独学受験・中小企業診断士】企業経営理論1 概要

企業戦略は全社戦略、成長戦略とも言い、以下のようなことを決めます。

1.どの領域で戦うか(=ドメインの定義)

2.その領域でどう資源配分して成長していくか

これらを決めるのは社長や役員などで「会社としてどうするか」という視点から考えることになります。

ドメインとは

 経営資源は無限にはありません。特に中小企業であればなおさらです。その限られた資源を有効に使うためには、まずどこで戦うか、その領域を定める必要があります。この領域のことを「ドメイン」と呼びます。この「ドメイン」を決めることで、大きく3つのメリットがあります。

ドメインを決めるメリット

1.資源配分の意思決定をする際に焦点が絞られる

2.どんな経営資源を蓄積するかの指針になる

3.どの方向に向かうかが明確になり、組織に一体感が生まれる

ドメインの定義

 さて、ドメインがどんなものか分かったところで、ドメインの定義に移ります。
ドメインの定義には2つあります。

物理的定義

 「モノ」を中心とする定義
 何を売るか、提供するか、という視点で定める。具体的でわかりやすいが、市場という広い範囲の中で限られた部分のみに焦点を当てるため、「マーケティング・マイオピア(近視眼)」に陥りやすい。

機能的定義

 「コト」を中心とする定義
 どんな体験を売るか、提供するか、という視点で定める。解釈の余地が広がり、事業発展させやすい一方、抽象的で、ぼんやりしやすい。

ドメインの範囲

 範囲が広いと対象となる顧客は増えるが、経営資源が分散したり、様々な業界に入り込むためそれぞれで競争が激しくなる。

 範囲が狭いとその逆のことが起こる。つまり、経営資源が集中でき、競争も最小限に抑えられるが、顧客ニーズを逃すことがある。

ドメインの領域

 この領域とは、企業の中での領域のことです。つまり、全社的な領域(企業ドメイン)と事業部門別の領域(事業ドメイン)とがあります。

企業ドメイン

 市場の中でどこに踏み込んでいくか=どんな事業を展開するか
どんな事業を組み込むか、その組み合わせを「事業ポートフォリオ」と言います。

事業ドメイン

 事業としてどう戦うかを決めます。切り口として、エーベルの3次元があります。

  • 標的顧客(Customer)誰に
  • 顧客機能(Function)何を
  • 技術(Technology)どのように

 多角化をしておらず、単一の事業を営む企業は、事業の組み合わせは1つなので、企業ドメインと事業ドメインは同一となる場合がある。

ドメインの再定義

 ドメインは1度決めたら変えないものではなく、再定義することがありえます。ただし、再定義する場合には、組織変更や社内外の理解不足、抵抗などにより、再定義が進まない場合があります。

次の記事はこちら→【独学受験・中小企業診断士】企業経営理論3 成長戦略

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