こんにちは、Kennyです!前々回と前回で消費者行動について勉強し、どういった意思決定プロセスを経るかを見てきました。
前回の記事はこちら→【独学受験・中小企業診断士】企業経営理論21 消費者行動2
これからはマーケティング論の概論で見たコトラーの提唱するマーケティングの基本手順を順番に踏んでいくことになります。今回はResearchとSTPを中心に見てきましょう。
Research(調査)
市場分析では内部環境分析や外部環境分析を行って、市場機会を分析します。分析手法には以下のようなものがありましたね。
SWOT分析
「Strength(強み)」、「Weakness(弱み)」、「Opportunity(機会)」、「Threat(脅威)」
3C分析
「 企業(Company)」および企業が関わる「顧客(Customer)」、「競合(Competitor)」
PEST分析
「政治(Politics)」、「経済(Economy)」、「社会(Society)」、そして「技術(Technology)」
VRIO分析
「経済性(Value)」、「希少性(Rarity)」、「模倣困難性(Inimitability)」、そして「組織(Organization)」
詳しくはこちらの記事をご覧ください→【独学受験・中小企業診断士】企業経営理論1 概要
Segmentation(市場の細分化)
Segmentationの概要
市場を大きなものとして捉え、一気に相手にしようとすると、誰のニーズに合った商品を作ればよいか、提供すればよいかが曖昧になる上、資源も分散してしまいます。そのため、どこで戦うかを決める前に、市場を細かく分けていく作業が必要になります。これがSegmentationです。
効果的なSegmentationの基準
Segmentationを有効に機能させるためには以下の条件を満たすことが必要になります。
✓Measurable測定可能性
市場の規模や購買力が測定可能
✓Accessible 到達可能性
細分化した後の市場、顧客に商品を提供できる
✓Relevant 維持可能性
利益が期待や成長の可能性を正当化できる
✓Distinguishable 差別可能性
グループが多様であり、異なるマーケティングミックスには異なる反応を示す
✓Feasible 実行可能性
顧客に対して効果的なマーケティングプログラムを作成できる
Segmentationに使う基準の例
消費者市場は以下の顧客の特性によって細分化することができます。ほぼ原文の言い回しですが、Behaviourlisticのみ発音そのままではなく、翻訳されていることが多いようです。
✓ジオグラフィック(Geographic、地理的)
国、地域、人口密度、気候など
✓デモグラフィック(Demographic、人口統計的)
人種、年齢、性別、収入、職業、宗教など
✓サイコグラフィック(Psychographic、心理的)
ライフスタイル、パーソナリティなど
✓行動変数(Behaviourlistic、行動的)
購買状況、求めるベネフィット、ロイヤルティタイプなど
Targeting(標的市場決定)
市場を細分化したら、次にどこで戦うのか、標的とする市場を決めます。標的市場の決定方法にはコトラーの提唱する方法とエーベルの提唱する方法がよく出てくるようです。
コトラーの提唱する標的市場選定法
無差別型
すべての市場に対して同じマーケティングを行います。コストは抑えやすいですが、売上は相手に合わせたマーケティングに比べて低くなるかもしれません。
差別型
複数の細分化した市場に対して個別のマーケティングを行います。売上アップが狙える一方、コストも上がります。
集中型
複数ある市場の中から狙う市場を選び、そこに合わせてマーケティングを行います。コストを抑えて売上を上げやすいですが、リスク分散ができないというデメリットがあります。
エーベルの提唱する標的市場選定法
単一セグメント集中型
単一の市場に単一の製品を投入します。
全市場浸透型
すべての市場に多様な製品を展開します。
製品専門型
複数の市場に単一の製品を投入します。
市場専門型(選択的専門型)
単一の市場に多様な製品を投入します。
Positioning(立ち位置の明確化)
市場を選択したら、その市場の中でどういった立ち位置で戦うかを決めます。競合他社とかぶらないポジションで差別化を図ることが重要です。ポジションを見える化する手法としてポジショニング・マップ(知覚マップ、選好マップ)が使われます。これはX、Yの2つの軸で製品やブランドをマッピングします。
既存製品と同じポジションに新製品を投入して既存製品の売上を減らしてしまうことをカニバリゼーション(Cannibalization)と言います。
本日はここまでです。ありがとうございました~。
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